架空と現実がわからなくなる本たち3冊~たのしいうそのすすめ~
今週のお題「読書の秋」
朝起きると霜が降りる時期になりました。おはようございます。
読書の秋だそうです。寒い、外に出たくない、けどこれ以上パソコンやスマホの画面見てると目を悪くしそうだしちょっと頭痛くなってきた……という時にぼんやり読める本をあつめました。
登場人物がファンタジーな世界を冒険するのも楽しいですが、「今回は架空の世界の読者を想定した本」、読んでいる人が今、ここではない場所に入り込める本をご紹介します。
魔女図鑑―魔女になるための11のレッスン マルカム バード
一冊目。小学校の図書館に置いてあって何回か借りだした覚えがあります。すぐにできそうな(ほんとか?)魔法の使い方、魔女の生活、料理のレシピが、ちょっと不気味で可愛い挿絵で紹介されている愉快すぎる絵本です。魔法使いになりたいガールアンドボーイの贈り物にするもよし。ファンタスティックビーストも公開になったことだし。
アリスの不思議なお店 フレデリック クレマン
ふしぎなお店につとめる女の子、アリスに語り掛けるように、おとぎの国から持ち出したと思われるあれやこれやが美しい説明文と一緒に並んでいます。架空のカタログ。これらは本当に存在するんじゃないか?という、妙にリアルな手触りの挿絵(コラージュによってつくられているそう)も魅力的です。ほしいものが決まらないあの子にぜひ。
嘘ばっかし 天野祐吉 ミハラチカ
えっこれ絶版になってしまったの……うそ……ショックを隠し切れませんが図書館の児童書コーナーなどを探すとあるかもしれません。架空の発明品が写真つきで紹介されている、もっとリアルな架空カタログ。「行きたい!」という意欲を削ぐコピーで逆に目を引くとしまえんのポスターなんかも紹介されています。嘘って案外、悪いモノじゃないのですね。
ほんとと嘘を見分けられる人がインターネットを使える時代はどこへやら、今は茶目っ気のある嘘でも魔女裁判みたいに火刑台に送られてしまうみたいです。もちろんふゆかいでずるくて嫌な嘘は糾弾されるべきだと思うけれど、いっしょになってゆかいな嘘まで排除したら可哀そうです。
ゆかいな嘘からは独特のにおいがするものだと思うので、においを嗅ぎ分けながら楽しく架空に触っていけるといいのではないかなと思います。
歴史はみんなウソ、去っていくものはみんなウソ、あした来る、鬼だけがホント!