Points of You体験記~おんぶお化けと仲良くなろう~
※この記事は今年8月に受けたオンラインでのセッションについて、旧ブログに掲載していた記事をサルベージしたものです。
同じオンラインコミュニティ、ライフエンジンに所属されているぞのさんによるPoints of Youというカードを使ったコーチングセッションを受けてきました。
(ぞのさんのブログは下記リンクから!)
Points of Youはイスラエル発祥のコーチングの手法。コーチングというのは「受け手の抱えている問題について、コーチとお話しながら解決方法を考えていく」ものだと言えると思うのですが、やる人によって定義は千差万別だそうです。
Points of Youの特徴は、写真と言葉がセットになったカードを使ってイメージを膨らませていくこと。カード、めっちゃお洒落です。カフェの壁とかに貼ってありそう。
開始前から先にセッションを受けた皆様方の屍もとい感想を見て「どれだけ抉られるんだろう」と思い怯えながら臨んだ節があったのですが、よい意味で期待を裏切られたり裏切られなかったりする2時間になりました。
【開始前の雑談~課題設定】
カウンセラーの方相手でも、自分に対して距離を詰めてこようとする人に対して拒否感を感じることが多い性質なのですが、ぞのさんに対してはあまりそれを感じなかったことにびっくりしました。すごい。懐にするんするん入ってくる。
その日のセッションのゴールとしては「今現在の休職含め、これまで責任のある仕事を任されたときに失敗する要因が大体『人に頼れない』『助けてと言えない』に集約される気がするのでなんとかしたい」だったのですが、もうカード出す前の時点で結構掘りが深い。
「じゃあ、未明さんが思う理想の頼り方ってどんな感じ?」
人間関係に対する恐怖感(「嫌われたくない」「見放されたくない」「怒られたくない」)は物凄くあるのに理想の状態が自分では全然想像できないということにここで気が付く。
軽く頭真っ白。
苦し紛れに出したのが、「その人にとって理想のタイミングで頼られてうれしいと思うことを頼りたい」という理想像(こうして明文化するとそれがいかに無理かということがわかる)。
それを、一瞬でばっさり「それって不可能ですよね」と斬るぞのさん。声音がにこにこしている。楽しそう。うぐぐ。
でも本当にそうなんだ。
この段階でかなり涙目だったんですが、やっぱり不思議なことに不快感はありませんでした。
カードを使ったセッションに入る直前、「人によりかかりたい!」とマイクに近い位置で軽く叫んだ(うるさくしてすみませんぞのさん……)んですがこれを初めて会話する人間に言えたのがすでに奇跡感がありました。
【セッションスタート】
写真と文章がセットになったカードを1枚ずつ見ていき、それについて聞かれたことを淡々と答えていく。
人が写ってるカードなら「それはどんな人か」「どこにいるか」とか。
絵を見てお話を想像してね、みたいなのは結構好きだったので、受けてみるのは楽しみでした。
1、2、3枚目ともに実生活とはまったく何の関係もないカードだったんですが、恐ろしいことに答えていくうちに回答がすごい勢いで自分の内面に寄っていく。
自分の話を続けてしまうことに対する嫌悪感も強い人間なんですが、その嫌悪感を覚える間もなくずるずる内臓がひきずりだされていく感覚が恐ろしくも不思議だったし、なんだか楽しかったです。
あと、いい意味で人と話している感覚がありませんでした。
質問の内容も間も声音も絶妙で、喋ってること、考えてることが邪魔されてる感じがほぼない。
自分との対話を、人と話すことで可能にするなんてできるんだ……という感動がありました。
答えるのが辛い質問もあったような気がするんですがあんまり覚えてないな……すみません……。
でもあとから自分で気になったことが一つだけ。被写体が一人のカードで、「周りにだれかいますか?」って聞かれたとき「そこにはこの人しかいません」としか答えられなかった。
近くにいて、被写体と関係を持っている人間がそばにいることが全然想像できなかったこと。なんだったんだろうか、と思います。
【セッション終わり】
『人に頼れない』問題についてはかなり根が深く、2時間でぺろっと解決するようなものでは当然なかったのですがそれに関係する結構大きめの気づきがひとつありました。
出てきた課題の数々について「もがきます」「頑張ります」と言う自分に対して
「そこで辛い思いをしなきゃってのが僕的に微妙なんですよね」
とぞのさんが言ったときに
「……無理させようとする頭の中の声を黙らせて無理しないようにします」
みたいなことを返したあとの、
「そこで攻撃しなくていいんですよ。無理しなきゃ、苦労しなきゃ、辛い思いしなきゃって思ってるのも結局自分なんだからそれは自分を攻撃してることになっちゃうよ」
うろこ通り越して目玉飛び出た。
これまで自分は、自分を叱咤激励して無理難題を吹っかけてくる頭の中の声(私はこいつをおんぶお化けと呼んでいます)を自分から切り離し殺すことで身を守っているつもりでした。
何回殺しても蘇るそいつを何度も何度も潰して潰して無視して、それでストレスを止めているつもりだった。
でもそれは結局自分自身で、自分に対して攻撃を繰り返したら病みが加速するのは当たり前だった。
セッションが終わった後、ツイッターにだらだらと感想を書き散らかしていたらぞのさんに「お化けの顔をよく見てあげて、結構可愛い顔してる」「お化けも助けてほしがってる」というリプライをもらいました。
その時、背後の別に何もいない空間に向かってなんですが、
「嫌なことばっかり言わせてごめんな」
と言うことができました。
以来、背中のお化け、消えてはいないんですが少しおとなしくなってます。
騒がしくしてる時も「こいつは取りついてる私の身を守るために騒いでるんだよな」「かわいそうだな」「どうすれば安心するかな」と思うようになりました。
こいつと折り合いをつける方法を探すことで(「折り合いをつける」、セッションの3枚目のカードでよく出てくるワードだったんですが、私はこの言葉が自分で思ってるより好きみたいです)解決したい課題の糸口も見えるのかな、と思いつつ。
ぞのさん、本当にありがとうございました。
Points of Youのセッション、ぞのさんのブログ経由で申し込みをすることが可能だそうです。記事を読んでくださったあなたも、背中のお化けの顔を見てみませんか。