のんびりと本を読む―専門書リベンジ―
ストレートにすごくのんびりと本を読んでいる話です。
大学時代に挫折した専門書をのんびり読んでいます。その過程で「これをやると続けて読める」がわかったコツのようなものを覚書のように記します。そのうち変わるかもしれません。
①一日にたくさん読もうとしない。ゴールを決める。
②いきなり厚い本を買わない。文庫サイズからはじめる。
③先に無理のない範囲で予備知識を入れておこう。(例:日本文学史の本を読みたい→小中学生向けの漫画参考書で日本史の知識をおさらいする)
④線を引いて書き込もう(キーワードは四角で囲むとかルールを決めると読みやすくなるよ)
以下、ここに来るまでの駄文です。
本が読めなくなった
大学一年の五月、突然一冊も本が読めなくなりました。当時は自分の怠惰をひたすら責めていましたが、今思うとひとり暮らし・大学生活のスタートという環境の激変による負担とか、周りの人が全員すごい人に見える→自分の大好きだった本や、それを読んでいる自分に価値を見出せなくなる、あたりの面倒くさい感情の起伏が起きていたのではないかという気がします。
大学生が本を読まなくてどうするんだというプレッシャーを内外から自分にかけてみても事態は悪化するばかり。大学在学中、学術書、専門書と言われるものたちへの強いあこがれはあったものの、いざ借りだしてみると目が滑って一行も理解できず、栞ひもも微動だにしないまま、図書館へ返却するということを繰り返してきました。
この現象は重ためのサークル活動をワンオペで回す羽目になってメンタルがブレまくっていた大学三年生の頃に最高に悪化しており、ページをめくるどころか「一行を踏まえて次の一行を読む」が完全にできなくなり(直前に書いてあることを覚えておけないから)、最初の一ページを開いたまま動けなくなることを図書館で繰り返していました。
よくあれで卒業論文が書けたものだと思うのですが。
唐突に本が読めるようになった
就職と同時に、まるで水面から顔を出して呼吸を始めたみたいに、本が読めるようになりました。以前は一か月かかって読んでいた長編小説を年始年末の二日で読み切れたときは嬉しくて死ぬかと思いました(この時は伊藤計劃の『ハーモニー』を読んでいました)。就職してメンタルが安定し劣等感から解放されたとか、本を読むストレスを職場のストレスが軽々超えていったこともあると思うけどまあそれはそれとして、本が、読めるのです。物語の中で一か月という時を過ごしても顔を上げれば三時間しか経ってなかったりするのです。最高。
専門書リベンジ
そして現在、私は大学の時にめくりきれなかった専門書にもう一度挑もうとし、こつこつと足元から歩みを進めている途中です。1日1章とかそういうペースですが、興が乗るともう少したくさん読めることもあります。嬉しいです。
大学の時と比べると、自分への期待値がめちゃくちゃ下がったので変なプレッシャーを感じなくなりました。1章しか読めなくても、内容を記憶できなくても、別にそれが理想の自分と死ぬほど隔たってるわけじゃないから平気です。内容の丸覚えなんてしなくても、またそこに戻って調べればいいのだし。